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回折線・結晶情報

メイン画面のツールバーから 回折線/結晶情報 アイコンをクリックすると、下図のようなサブウィンドウ(Crystal Parameter)が開きます。このウィンドウでは、回折ピークを表示したい結晶の種類や、回折ピークの表示方法を設定します。ウィンドウ下部には、結晶構造を検索・取り込みするための結晶データベースが組み込まれています。

回折線・結晶情報ウィンドウの全体

ウィンドウは大きく次の 4 つの領域に分かれます。

領域 役割
回折線オプション(Diffraction Peak Option 回折線の表示方法に関する設定
結晶リスト(Crystal List メイン画面と共有する結晶のチェックリスト
結晶情報(Crystal Information 選択した結晶の詳細パラメータ(タブ切り替え)
結晶データベース(Crystal database AMCSD ベースの検索・取り込み

回折線オプション

回折線の表示に関する設定を行います。

回折線を重ねて表示(Show peaks over profiles)

プロファイルデータに重ねて回折線を表示するかどうかを選択します。

強度比を計算(Calculate intensity ratio)

構造データから回折強度(の比)を計算するかどうかを選択します。

Note

原子位置が入力されていない場合は、チェック状態にかかわらず強度は計算されません。原子情報の入力については 原子情報タブ を参照してください。

強度を変更可(Scalable intensity)

強度比を変えずに、回折線全体をスケーリングできるかどうかを選択します。

回折線を下に表示(Show peaks under profile)

プロファイルの下部に回折ピークを表示するかどうかを設定します。

ピーク高さ(Peak height)

プロファイル下部に表示するピークの高さをピクセル単位(pixel)で設定します。

近接するピークを結合(Combine adjacent peaks)

結晶学的には非等価でも、2θ が近い、あるいは全く同じになるピークの強度をまとめて表示するかどうかを選択します。

たとえば立方晶系では (333) 面と (115) 面は非等価であるにもかかわらず、全く同じ d 値を持つため観測上は重なってしまいます。このような場合、このチェックボックスをチェックすると、強度をまとめて表示できます。

項目 説明
角度閾値(Angle threshold どれくらい近いピークをまとめるかを角度(°)で指定します。
エネルギー閾値(Energy threshold エネルギー分散の場合に、まとめる範囲をエネルギー(eV)で指定します。

Tip

旧マニュアルでは閾値の単位をオングストロームと記載していましたが、現行版では横軸の種類に応じて角度(°)またはエネルギー(eV)で指定します。

弱いピークを非表示(Hide peaks below)

最強線と比べて低すぎるピークを消去するかどうかを選択します。最強線に対する比率(rel.%)で指定します。

ピーク指数を表示(Show peak indices)

回折線の指数(ミラー指数)を表示する対象を選択します。

選択肢 表示対象
チェックした全ての結晶(all checked crystals) チェックしているすべての結晶
選択した結晶のみ(only selected crystal) リストで選択している結晶のみ

結晶リスト

結晶リスト

メイン画面の Profile チェックリストと同一の情報を表示します。チェックされている結晶は、メイン画面に回折線が表示されます。各行には、チェックボックス(Check)、描画色(PeakColor)、結晶名(Crystal)が表示されます。

上下矢印ボタン(↑ / ↓)

結晶の順番を変更します。

Note

1〜6 個目の行は状態方程式(EOS)のために予約されており、順番を変更できません。EOS については 状態方程式 を参照してください。

追加(Add)

右の結晶情報領域(後述)で設定した結晶を、リストに新規追加します。

更新(Replace)

右の結晶情報領域で設定した結晶を、現在選択されている結晶と入れ替えます。

削除(Delete)

現在選択されている結晶をリストから削除します。

全削除(Delete all)

すべての結晶をリストから削除します。


結晶情報

結晶情報コントロール

選択した結晶の詳細な情報を、タブで切り替えながら編集・表示します。主なタブは次のとおりです。

タブ 内容
格子/対称性(Basic Info.) 格子定数・結晶系・空間群などの基本情報
原子情報(Atom Info.) 原子の種類・占有率・座標・温度因子
引用文献(Ref.) 出典となる論文・著者などの文献情報
状態方程式EOS 圧縮・熱膨張を扱う状態方程式の設定

格子/対称性タブ

格子定数(a, b, c, α, β, γ)、結晶系、空間群といった基本情報を設定します。空間群を選ぶと、入力可能な格子定数や原子座標の自由度が自動的に制限されます。

Tip

格子定数の入力欄を右クリックすると、アプリ起動時(またはデータベースから取り込んだ時点)の値に格子定数を回復するメニューが表示されます。フィッティングなどで値を変えた後、元の参照値に戻したいときに便利です。

原子情報タブ

原子情報タブ

各原子の元素種、占有率、分率座標、等方/異方性温度因子などを設定します。ここに原子位置が入力されていると、強度比を計算 で回折強度を計算できます。

引用文献タブ

引用文献タブ

結晶構造の出典となる論文名・雑誌名・著者などの文献情報を保持します。結晶データベースから取り込んだ構造には、この情報が自動的に設定されます。

状態方程式タブ

状態方程式タブ

圧力・温度による格子定数の変化を扱う、結晶ごとの状態方程式(EOS)を設定します。主な入力項目は次のとおりです。

項目 説明
Use EOS この結晶で EOS による圧力計算を有効化。
T0 / Temperature 基準温度 / 測定温度。
V0 基準状態の単位胞体積。
K0, K'0 等温体積弾性率とその圧力微分。
等温式 BM3(3 次 Birch-Murnaghan, 既定)/ BM4 / Vinet / AP2 / Keane
熱圧力 Mie-Grüneisen(既定。パラメータ \( \gamma_0, \theta_0, q \))/ T-dependence K0&V0

各式の数式と記号の定義は 状態方程式 を参照してください。


結晶データベース

結晶データベース

2 万件以上の結晶構造について、検索および取り込み機能を提供します。このデータベースは American Mineralogist Crystal Structure Database(AMCSD)に基づいています。

引用について

この結晶データを使用する際は、http://rruff.geo.arizona.edu/AMS/amcsd.php をよく読み、次の文献を必ず引用してください。

Downs, R.T. and Hall-Wallace, M. (2003) The American Mineralogist Crystal Structure Database. American Mineralogist 88, 247-250.

テーブル

データベースに含まれている結晶が一覧表示されます。検索条件が入力されている場合は、その条件に合った結晶のみが表示されます。

テーブル中の任意の結晶を選択すると、その情報が 結晶情報 に転送されます。結晶リストに加えたい場合は、結晶リスト領域の 追加(Add)または 更新(Replace)ボタンを押してください。

検索オプション

検索オプション

検索条件を入力します。入力後は 検索(Search)ボタンを押すか、Enter キーを押してください。各条件はチェックボックスで有効・無効を切り替えられます。

名前(Name)

結晶の名称を入力します。

元素(Elements)

元素・格子定数による検索

周期表(Periodic Table)ボタンを押すと別ウィンドウが開きます。ここで検索対象の元素を選択します。各元素のボタンは、押すごとに状態が切り替わります。

ウィンドウ上部のボタンで、全元素の状態を一括で切り替えられます。

ボタン 意味
may or not include 含んでいても含んでいなくてもよい(元素の制約をすべて解除します)
must include 必ず含む(指定した元素をすべて含む結晶のみが残ります)
must exclude 必ず含まない(指定した元素を 1 つでも含む結晶は除外されます)

Tip

散乱因子を無視(Ignore scattering factor)をチェックすると、散乱因子を考慮せずに検索を行えます。

文献(Reference)

論文名、雑誌名、著者名を入力します。

結晶系(Crystal System)

結晶系を指定して検索します。

格子定数(Cell Params)

格子定数と、許容する誤差を入力します。

d 値(d-spacing)

d 値による検索

強度の強い結晶面の d 値(面間隔)と、許容する誤差を入力します。

密度(Density)

密度による検索

密度と、許容する誤差を入力します。